続ふうえい裏話 5


カジノ<2>


 石原東京都知事の「カジノ構想」が他府県にも影響を与え、東京、大阪、静岡、和歌山、宮崎の5都府県が、カジノ創設に関する法整備を求める要望書を構造改革担当相に提出し、同時に「カジノ研究会」も発足させたようです。
 また、この2月1日にはギャンブル産業の経済効果や依存症の実態などについての解析や自治体のカジノ設立構想についての助言を目的に、「ギャンブリング・ゲーミング学会」も設立されました。
 西欧の先進国には必ずあるカジノが、はたして日本でも実現するのでしょうか?
 石原知事の「カジノ構想」とは別ですが、繁華街で「カジノ」の看板を目にした方も多いと思います。それらの「カジノ」は、「『風適法』第2条第8号」の許可、すなわち「ゲ−ムセンターなど」の許可を取得し、業務しています。
 『風適法』施行規則第3条では、8号営業「ゲ−ムセンターなど」の対象となる遊技設備として、テレビゲーム機やフリッパーゲーム機とともに、「ルーレット台、トランプおよびトランプ台その他、ル−レット遊技またはトランプ遊技の用に供する遊技設備」と規定し、ゲームセンターとしての扱いにしています。
 つまり、そういった繁華街の「カジノ店」では、マージャン店やゲームセンターと同様に、換金はもちろん、遊技の結果としての賞品の提供も禁止されており、あくまでも疑似体験的な「カジノゲーム」を楽しんでもらうことになります。
 しかし、風俗営業を担当する警察の生活安全課では、8号営業の「ゲーム喫茶」や「カジノ」に対しては、賭博行為の可能性が高い業態として眉をひそめているのが現状のようです。
 カジノゲームの種類には、ルーレット、ブラックジャック、ポーカー、クラップス、バカラ、大小、スロットマシンなどがあり、スロットマシン以外は「ディーラー」と呼ばれるカジノの進行役がトランプカードを配ったり、ボールやサイコロを投げ入れたりしてゲームをします。
 日本のカジノゲームの歴史は意外に古く、昭和60年の風営法大改正以前から(インベーダーゲームがはやる以前から)セガやタイトーのゲームセンター内で密かに愛好されていました。しかし、そのことを知っている人は意外に少ないようです。 (続く)

(次号へつづく)






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