続ふうえい裏話 9


ゲームの達人<3>

 ルーレットのウィール(回転盤)はすり鉢状になっていて、ディーラーによって投げ入れられたボールが上部のへりの溝の部分をぐるぐる回転し、力が弱まると自然に落ちるという単純なものです。
 ウィールの溝の部分と数字の付いた回転部分の間の傾斜した側面には、通常縦横各4本ずつの金属製のピンがついていて、回転の弱まったボールがそのピンに当たり、不規則な落ち方をします。
 このピンアクションを考慮し、ゲームの達人は狙い目を絞るのです。
 ルーレットのゲームの途中、ボ−ルの当たる頻度の高いピンが出てくるとギャンブラーに分が出て来ます。即ちボールの落ちる場所の予測がついてくるからです。
 ボールの当たるピンが決まっているウィールは、実は調整が不十分で、水平にセットされていない台なのです。
 人間の目では分からなくとも、ルーレットのウィールの高い方にボールは落ちることになります。(低い方ではありません。)ウィールを回転して、力の尽きる寸前のボールは低い方に向かって転がってきますが、慣性の法則が働き、最後にウィールの高いほうのピンに当たって数字の文字盤に落ちることとなります。
 単純に見えるルーレットにも多くの駆け引き、戦略があるのです。ボールが絶対落ちそうな場所が見えてくれば、落ちそうな数字の回りの数字にチップを賭ければ儲けの確率は増えてきます。
 その逆に絶対ボールの落ちない場所には賭けないという方法をとって、後にカジノから出入り禁止になったヨーロッパのギャンブラーもいます。ウィールの回りをボールが廻っている間に、全ての数字にチップを置き、ボールが落ちる間際、絶対にボールの落ちない部分のチップを取り戻すという方法で儲けの率を稼いだということです。
 プロのディーラーにも「巧いディーラー」と「強いディーラー」がいるそうです。お客を楽しませながら、いつの間にかお客の財布を取り上げてしまうタイプと、大勝負では絶対に負けないタイプと……。
 仕事や人生をゲームに例えるならば、皆さんはどちらのタイプの達人を目指して行くのでしょうか。

(次号へつづく)






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