続々ふうえい裏話 1


組長<1>

 ある下町の喫茶店での打ち合わせ。風俗営業許可申請が専門の行政書士からの呼び出しを受け指定の喫茶店に行ってみると、既に知人と業務の手伝いをしているという新人の女性行政書士それに依頼者のバ−のママと一組の男女が打ち合わせをしている様子。新人の女性行政書士は先輩の手伝いをしながら、国際業務を専門にしたいとのこと。さてさて、今回の知人行政書士からの呼び出しは、バ−のママの知り合いの韓国人女性(オ−バ−ステイになって5年)の在留特別許可申請を手伝って下さいとの依頼。内容はオ−バ−ステイの女性と日本人男性の婚姻届けをし、入管でしかるべき手続きを行い、日本での安定した生活を送れるための在留資格を取って欲しいとのこと。話を聞きはじめると・・・、 結婚相手の50歳を過ぎた日本人男性は、2ヵ月前に2年間のお勤め(実は塀の向こうに入っていた)を終えたばかり。そして現在は別の女性と埼玉で同居中と言う。???それでどうして結婚? とにかく結婚と入管の手続きをしてくれればいいと言う。「なめんじゃね−よ!」そんなインチキが通るわけがないでしょう。バ−のママは韓国人女性にお金を貸していて・・・その韓国人女性は在日の韓国の人にお金を貸しているが、オ−バ−ステイということで足元をみられお金を返して貰えないという。訴えを起こそうにも自分の在留資格が心配で・・・。 日本人と結婚した外国人は、適正な手続きを行えば「日本人の配偶者」という在留資格が貰え、風俗営業も含めどんな仕事に就いてもかまいません。(日本人の奥さんだからです。)だからと言って偽装結婚がいいはずもありません。入管の審査官は結婚の実態・・・知り合った経緯や事実関係、実態を調査します。偽装結婚がそう易々と通る訳ではありません。「今回の件は無理でしょう。」とお話しをすると全員が困った様子。「喫茶店では何だから、私のお店で・・・」 連れて行かれたママのお店には体格のいい短髪の親爺さんがいてスポンサ−だと言う。テ−ブルに手をついてお辞儀をされると・・・こころなしか左手の小指が短かったような・・・

(次号へつづく)






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